司法書士受験生が補助者として司法書士事務所に転職するメリット・デメリットとは?

司法書士補助者で働いていると試験に有利なのかな?
実際のところ司法書士補助者ってどうなの?

「司法書士補助者は試験勉強に有利」とか、「司法書士事務所だと勉強しやすい」とか聞いて、司法書士受験生が司法書士補助者として働くことを考えたことがあるかもしれません。

結論から言うと、司法書士受験生で補助者に就職や転職すること考えているなら、自分は以下の条件に合致しないなら止めておいた方が良いとアドバイスしています。

  • 正社員として働く必要がなく、アルバイトやパートの雇用でも良い
  • かなりの確率で合格できる可能性や自信がある

この記事では、司法書士受験生が司法書士補助者で働く場合について、実体験を踏まえて解説していきます。

目次

司法書士受験生が補助者をやるメリット

司法書士受験生が司法書士補助者をやるとメリットはいくつかあります。
代表的なメリットは以下の3つです。

登記法の理解しやすくなる

司法書士補助者は試験に有利にはならないという方もいますが、個人的にはそんなことないと思います。

テキストで書類名を見ているだけではイメージが沸かずとっつきにくいですが、司法書士補助者であれば普段から登記申請に必要な書類を見ることができるので、イメージがしやすく記憶にも残りやすいです。

また、普段から申請書の作成やチェックを手伝っていると、申請の順番なども当たり前に意識しますし、案件ごとに必要な書類も把握する必要があるので、必然的に登記法の理解が進みます。

これが司法書士補助者の最大のメリットかなと思います。

ちなみに司法書士補助者の仕事内容は決済や相続(不動産登記メイン)の事務所だとこんな感じです。
もちろん、事務所の規模や扱っている業務で携わる業務は変わってきます!

司法書士補助者の仕事内容

書類作成、書類確認、書類の提出・発送、書類の受領、完了謄本や戸籍の請求収集、返却書類の準備発送、電話対応、メール対応、来客対応、掃除、その他雑務

勉強に対するモチベーションが上がる

漠然と「司法書士になりたい」と思っている人よりも、司法書士の上司の仕事ぶりを見て、「自分もこんな風に司法書士として働きたい」と明確な目標があると勉強に対するモチベーションが上がり、より勉強を頑張れるようになります。

また、よく試験勉強が実務で役立つと言われるように、実際勉強してきたことが実務で活かせる機会が多くあるので、自分が勉強していることが無駄ではないと実感できるのも補助者で仕事をするメリットになります。

もちろん、司法書士試験の勉強をしている人が自分以外にも当たり前にいることが多いので、職場の同僚と勉強の話をしたり、モチベーションを高め合うこともできたり、一般企業よりも試験を目指しやすい環境になり得ます。

合格後に補助者経験がそのまま生かせる

司法書士試験に合格した後、通常はどこかの事務所に就職して一から司法書士業務を学んでいく方が多いですが、補助者経験があれば、合格後のこの時間を短縮でき、未経験合格者よりも一歩先に進むことができますし、なんなら独立志望の人は合格すればすぐに独立することもできるので、受験生の間も前に進んでいる感じを持つことができます。

司法書士受験生が補助者をやるデメリット

ここまでメリットをお伝えしてきましたが、上記の感じからすると「司法書士受験生なら司法書士事務所で働きながら勉強も良いかもしれない!」と思った方もいると思います。
ですが、デメリットももちろんあります。

給与が低い

司法書士補助者は給与が低い傾向にあります。
一般的に多くの事務所が未経験だと、東京で20万前後(地方ならもっと低いはず)なので、ぶっちゃけ生活するのにはカツカツだと思います。

実家暮らしとかなら問題ないかもしれませんが、1人暮らしでも結構きついですよね。
加えてボーナスもないところとかもあるので、年収でいうと250前後から300万前後とかになります。

なので、正社員ではなく、アルバイトかパートでの雇用で十分な方にしかおすすめできないんです。

正社員で働くなら、他の職種で定時に帰れて、これよりも給与が高い職種なんてたくさんあると思いますし、
給与が安定していて一つでも心配事がない方が全然勉強に集中できます。

合わない職場でモチベーションが逆に下がる

合わない職場に就職してしまうとモチベーションは下がります。
自分が目標としている資格を持っている上司がリスペクトできない人だと、そんな上司を見ていて資格を取った後の資格者として良いイメージが持てず勉強にもあまり良い影響を与えません。

また、仕事でも勉強でも登記が出てくるので、テキスト見て仕事のことを思い出して、うまく切り替えができず、勉強に集中ができなかったりもします。

人生設計が難しくなる

司法書士事務所に就職してしまうと、試験に合格しなければ待遇が大きく良くなることは基本的にないため、今後の人生設計を受かるまで決めることができないです。
そのため、試験から撤退する=司法書士業界から転職を考えなければならなくなります。

また、司法書士業界でも資格を持っていないと転職がしづらいんですよね…

司法書士業界もブラックな職場は存在する

司法書士は法律家だし、労基法違反とかブラックな職場は少ないよね?

私はこの業界に入る前にそう思ってましたが、残念ながらそんなことはないです。
ブラックな職場は存在します。何なら、ブラック事務所のリストも出回ってるくらいにあります……

ここからはブラック事務所を経験してしまうとこんな感じになります……

残業代を払わない

残業代が支払われることがなかった事務所にいたことがあります。

普段残業が多い事務所ではなかったのですが、繁忙期などでみなし残業を超えても残業代が支払われることはありませんでした。

「みなし残業を設定すればそれを超えないようにみんな早く仕事するようになるだろ?普段は超えない分も払っているんだから、超えたとしても払うつもりはない」と言われたときは、引きましたよね。

幸いボス以外はまともな方が多くて普段の業務環境は良かったのが救いでしたが、「このままこの事務所いて大丈夫かな」と思い転職活動をし始めたと記憶しています。

書士ろぐ

目標としている資格を持っている人が人間的にクズだと、ほんと悲しい気持ちになりましたね。
リスペクトできないボスの下で司法書士に対するイメージがどんどん悪くなっていきました。

パワハラ気質なボス

社員が働きやすい環境を提供できるように心掛けていると面接では仰っていて、良さそうかもと入った事務所のボスがパワハラ気質なボスだったのはきつかったですね…

自分の思い通りに社員ができていないと切れ気味で詰め、事務所の雰囲気はとにかく最悪。
外面だけはよくても事務所いるときは大抵機嫌悪く、ボスが事務所にいるときは空気が重すぎて、この時ほど日曜日が憂鬱だったことはなかったです。

書士ろぐ

もう勉強どころじゃなかったですね。
勉強すると仕事のことを思い出して全然勉強が手につかなかったですね……もう毎日絶望してました。

司法書士の資格取得を前提にこの業界に入ったのに、職場環境のせいで勉強のやる気を削がれるとか本末転倒な状態になってしまいました。
ブラック事務所に入らないようにホント気を付けてください。

そもそも司法書士補助者の求人が少ない!とにかく情報をありとあらゆる方法で手に入れよう

司法書士資格者は売り手市場と言われるくらい、多くの求人があり、選べる立場にあります。

ですが、司法書士補助者は逆です。

マジで正社員の求人がない。資格フィルター強すぎ。

補助者は資格がなければ決済の立ち合いもできないですし、責任も取れません。そのため、補助者ができる業務は限定的になるので、事務所側も資格者をなるべく採用したいとなります。
もちろん、補助者の求人もありますが、採用するなら経験者が良いとなる傾向があるため、未経験補助者の求人は更に少なくなったりします。

司法書士補助者として求人を探しているなら、自分で探すだけではなく、エージェントなどをうまく使ってとにかく情報をまずは集めることが大切です。
事務所を探す方法は以下の通りです。

転職エージェントで探す

司法書士に特化したエージェントがいくつかあるので、少なくとも一社は登録しましょう。
司法書士エージェントを使う理由は以下の通りです。

エージェントを使う理由
  • エージェントにしかない求人情報を得ること
  • 気になっている司法書士事務所の雰囲気などの情報を事前に確認できる
  • 年収等の条件についてエージェントが確認してくれる
  • 履歴書の書き方やキャリア相談ができる

司法書士エージェントでおすすめなところ1社あげるとしたらリーガルジョブボードです。

書士ろぐ

リーガルジョブボードの良いところは、求人数が多く、担当者の方の人柄良かったりと評判がエージェントの中では良いからです。

2022年7月には司法書士受験生向けのサマーインターンシップ合同説明会の開催。

サマーインターンシップはまずは7月に開催される合同説明会に参加して、気になる事務所の事務所説明と面談を受けます。
選考に通った事務所から後日連絡が来るので、日程調整をして1日だけ司法書士事務所の体験入所ができるものとなっていました。

リーガルジョブボードはこのような企画や合同事務所説明会など、いろいろな企画を開催しているので、司法書士事務所へ転職を考えている方はまずはこういうのに参加するところから始めるのが良いと思います。

司法書士JOBサーチで探す

最近司法書士業界で話題の求人サイトなのが、司法書士JOBサーチ
あなまち司法書士事務所の佐藤先生が顧問として携わっている求人サイトなんです。

安い費用で求人を掲載ができることから人気になっている媒体で、運用開始からそんなに経っていませんが掲載数が増えてきているので、ぜひこちらもブックマークして求人をチェックしときましょう!

司法書士JOBサーチを利用する理由
  • 転職エージェントに載っていない求人がある
  • 応募前に匿名で質問をすることができる
  • 他の媒体よりも求人内容が詳しい

エージェントには費用がかかることから、エージェントを利用はしていない小中規模司法書士事務所が司法書士JOBサーチを利用して募集を行っているので、エージェントでは見つけることができない事務所に出会うことができます。

絞り込み検索があって使いやすい

絞り込み検索で検索しやすくなっていて、資格の有り無しや未経験者の募集をしているかも絞り込めます!

求人内容も制限がなく事務所ごとに自由に記載することができるため、従来の求人媒体よりも事務所の特徴をアピールしやすく、応募者側からも事務所の特徴が分かりやすくなっています。

書士ろぐ

ちゃんと事務所紹介が記載されているところは他の媒体よりも応募するときのミスマッチを避けれそうな気がします。
また、事務所紹介の動画を載せている事務所や事務所見学可としている事務所などもあります。

司法書士会の求人で探す

司法書士会のサイト内に求人情報を掲載できる地域もあります。(青森・新潟・東京・千葉・埼玉・神奈川・茨城・山梨・大分・沖縄)
こちらもエージェントを利用していない事務所が求人を載せているので、エージェントにはない求人に出会うことができるので、確認した方がよいです。

ただ、司法書士会の求人は検索がしにくかったり、決まったフォームでしか内容が記載されていないため事務所の特徴が分からないのが難点です。

書士ろぐ

大阪のように司法書士協同組合に履歴書を置いておいて、それを見た事務所が連絡をしてくるスタイルもあるので、司法書士会の求人が掲載されていない地域の場合には、各司法書士会に確認をしてみると良いかもしれません。

ハローワークや一般求人サイトで探す

司法書士会に求人情報が掲載できない地域の多くが、ハローワークやindeedなどの一般の求人サイトで募集をしているので、司法書士会に求人が掲載がない場合には、こちらもチェックすることをおすすめします。

逆に司法書士会に求人が掲載できる地域はほぼ求人が被ってくるので、そこまでチェックする必要はないかなと思います。
あと、全業態が載ってくるので、絞り込みが難しく検索しづらいのが難点です。

事務所選びで大事なこと

エージェントをうまく使う

業界に長くいる方なら、求人募集を見るとある程度どんな仕事ができるかなど予想が付くと思いますが、未経験の方はわからないことの方が多いと思います。
また、司法書士業界は一般企業のように口コミを調べても分からなかったり、情報が表に出てこないことの方が多いです。

そのため、情報が集める際にはエージェントをうまく活用しましょう。

エージェントを利用すれば、履歴書の書き方から業界の情報を共有してもらうことができます。
また、エージェントを利用した求職者から事務所情報を得ているため、過去にその事務所で働いていた方の口コミなど事務所に関する情報を共有してもらうこともできるので、自分に合わない事務所は事前に回避できる可能性が上がります。

ただし、最後にどこの事務所を決めるかは自分なので、言われるがままではなく、自分でも必ず検討しながら進めるようにすることが大事です。

自分でも事務所を探す

エージェントに任せるだけである程度は募集が集まるかもしれませんが、補助者の募集は資格者のように多くないため、必ず自分でも探す必要があります。

また、エージェントを使う事務所は採用コストを掛けることができる大きな事務所が多い傾向にあり、エージェントを使っていない事務所も多くあります。

だからこそ、エージェントだけを使わずに自分でも司法書士JOBサーチや書士会の求人、indeedなどの一般求人サイトから探すことも大事です。
司法書士会とエージェント両方に求人があったら、司法書士会などなるべく採用コストが少ない方から申し込んだ方が面接に通りやすい可能性もあるかもしれません。
(エージェントを経由すると採用した際の紹介料を支払う必要がありますからね)

実際にどんな業務ができるか確認する

司法書士事務所のHPを見るといろんな業務を扱っているように見えるところもあると思います。
しかし、実際は決済案件しかやっていない、事務所内は分業制である特定の業務しかやっていないというところもあります。

また、資格者と補助者では行う業務はできる業務が変わってきますし、正社員とアルバイトでも業務が変わるところもあります。
当たり前ですが必ず自分が入社したらどんな業務ができるかも確認することが大事です。

無理に転職を決めない

「今の職場だと残業が多くて勉強できない」、「勉強に集中できるように勉強に理解のある司法書士事務所に転職したい」という方でも、焦って無理に転職先を決めるくらいなら転職自体一旦止めた方が良いです。

自分に合わない職場に当たってしまうとそこから再度別の司法書士事務所に転職するのも結構大変ですし、資格を取ってからの方が転職しやすいのは事実です。

希望通りの条件で転職するのは難しい場合もありますが、自分が妥協できる条件をクリアできない場合には、司法書士事務所への転職は一度考え直すか、情報を集めながら今のところで頑張る方が絶対に良いです。

司法書士事務所への転職でよくある質問

エージェントを利用して内定を貰えたら、絶対転職しないといけないのか?

エージェントを利用して内定が貰えたとしても、必ず転職する必要はありません。また、転職はすぐにする予定はないが、情報だけ知りたいという場合でも問題ないです。

エージェントにブラック事務所を紹介されないか不安

エージェント側もその事務所の良い点やマイナスな点を知っているはずです。マイナスな点も含めて確認はした方が良いです。

社保がないところもある?

司法書士事務所で法人化していない事務所は個人事業主なので、従業員が5人未満の場合には社保が必須ではないので、社保がないところもあります。

まとめ

司法書士受験生が司法書士事務所に転職を考えた時、自分に合った事務所に入所できれば、試験勉強に関しても合格後もプラスになることは間違いないです。
また、事務所よっては直前期に休ませてくれるところも存在するので、試験勉強に理解がある事務所だとかなり良いですよね!

ただし、マイナスになることもあるので、転職する際にはここで記載したことも1つの参考にしてもらえればと思います。

一人でも多くの人がプラスになる転職ができることを祈っています。
自分みたいにブラック事務所ガチャを引かないように!

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